不動産を交換した場合の特例

不動産を交換した場合の特例

こんにちわ。西東京市で相続・不動産税務専門の税理士事務所を開業しています税理士の清水です。
今回のコラムでは、「不動産を交換した場合の特例」についてご説明致します。

原則的な取り扱い

固定資産を交換した場合には、交換に伴い金銭のやり取りが全くなかったとしても、原則的な考え方は、交換により譲渡した資産をいったん「時価で譲渡」したものとして取り扱うため、固定資産の取得価額より時価の方が高い場合には、譲渡所得税が発生します。

交換特例の概要

土地と土地(借地権)、建物と建物、といったように同じ種類の固定資産同士を交換した場合で、一定の要件を満たすときには、原則的な取り扱いにある「時価で譲渡」がなかったものとして取り扱うことができます。この譲渡所得税の発生を回避することが出来る特例を固定資産の交換特例といいます。
(所法58)

交換特例を受けるための要件

  1. 同じ種類の固定資産同士を交換すること
  2. お互いが1年以上所有している固定資産で、交換するために取得したものでないこと
  3. 取得した資産を譲渡した資産の譲渡直前の用途と同じ用途に供している事
    EX:土地であれば、「宅地」、「田」、「畑」、「山林」などの用途区分
       建物であれば、「居住用」、「事務所用」、「工場用」などの用途区分
  4. 交換する固定資産の時価の差額がいずれか高い固定資産の時価の20%以内であること

交換により交換差金を取得した場合

交換により譲渡した土地が、取得した土地より高いため、相手から交換差金を受取った場合には、交換差金部分に対して、譲渡所得税が課税されます。
EX:交換により譲渡した土地の時価:1,500万円
   交換により取得した土地の時価:1,200万円
   取得した交換差金の金額   :  300万円
   ※譲渡した土地の取得費は不明

交換差金の金額300万円を譲渡対価として、交換により譲渡した土地1,500万円のうち300万円部分を譲渡したものとして、譲渡所得の金額を計算します。なお、交換により譲渡した土地のうち1,200万円部分は、交換により取得した土地の時価と同額であるため、交換の特例により譲渡所得税は課税されません。

交換直後に交換により取得した資産を譲渡した場合

交換により取得した資産を他に転売した場合には、交換により取得した資産を従前と同一の用途に供する等の要件を満たしていないため、交換の特例を受けることが出来ません。従って、交換により譲渡した資産に含み益がある場合には、譲渡所得税が発生します。

次に、交換により取得した資産の譲渡については、下記の理由により短期譲渡となります。

  • 交換譲渡資産の取得時期を引き継がない為、交換取得資産の取得時期は交換時となる

ただし、売却金額=取得価額 となりますので、短期譲渡所得は発生しないこととなります。

なお、交換の相手方については、交換特例の要件を満たしていれば、その相手方は、交換の特例を受けることが出来ます。

 

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執筆日:平成28年10月10日
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