生計を一にする(同一生計)とは

こんにちは。西東京市で相続・不動産税務専門の税理士事務所を開業しております税理士の清水と申します。今回のコラムでは「生計を一にする(同一生計)とは」についてご説明致します。

相続税の代表的な特例として、小規模宅地の評価減の特例があります。この小規模宅地の評価減の特例の適用要件として、「被相続人又は生計を一にする親族の居住又は事業の用に供されていたこと」が挙げられています。また、所得税の所得控除の代表的なものとして、扶養控除がありますが、この扶養控除の要件の一つとしても「納税者と生計を一にしていること」が挙げられています。 本コラムで、その「生計を一にする(同一生計)とは」についてご説明させて頂きます。

生計を一にする

「生計を一にする」、理解できそうで理解できない言葉だと思います。税法上の詳しい定義は後ほどご説明させて頂くとして、「生計を一にする」のイメージとしての単語は、「同居」、「扶養関係」をイメージして頂ければよいかと思います。

相続税と所得税の生計を一にする

相続税上の「生計を一にする」と所得税上の「生計を一にする」は同義で良いのかという疑問を持たれる方がいらっしゃるかもしれませんので、ご説明させて頂きます。
結論から申し上げますと、両法律(相続税と所得税)の「生計を一にする」は同義と考えて差支えがありません。その理由として、所得税では、所得税基本通達2-47に「生計を一にするの意義」の記載がある一方、相続税には「生計を一にする」の明確な解釈がありませんが、平成20年6月26日の裁決で、「(相続税法の生計を一にするについて)所得税法等他の法律で定義された解釈と別異にするのは相当ではない」と明確に記載されている為、両法律の「生計を一にする」は同義でよいと考えられます。

所得税基本通達2-47

所得税基本通達2-47には、「生計を一にするの意義」が記されております。以下、同通達

法に規定する「生計を一にする」とは、必ずしも同一の家屋に起居していることをいうものではないから、次のような場合には、それぞれ次による。

  1. 勤務、修学、療養等の都合上、他の親族と日常の起居を共にしていない親族がいる場合であっても、次に掲げる場合に該当するときは、これらの親族は生計を一にするものとする。
    イ 当該他の親族と日常の起居を共にしていない親族が、勤務、修学等の余暇には当該他の親族のもとで起居を共にすることを常例としている場合
    ロ これらの親族間において、常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合
  2. 親族が同一の家屋に起居している場合には、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる場合を除き、これらの親族は生計を一にするものとする。

「生計を一にする」の判断基準

同居している場合

同居している場合は、明らかに互いが独立した生活を営んでいると認められる場合を除き、これらの親族は生計を一にするものとすると明記されていますように、同居していれば、基本的にはその親族は生計を一にしていると考えることができます。ただし、同じ家屋の中に住んでいるが、一階部分は親世帯、二階部分は子世帯が住み、各階に日常生活に必要な機能が備えられ、各々が各々の生活費を捻出している場合には、各々が独立して生活が営んでいることとなり、例外的に生計を一にしていないということになります。

別居している場合

別居している場合は、生計が一かどうかの判断は慎重に行う必要があります。平成20年6月26日の裁決において、「別居していた親族が、生計を一にしていたものとされるためには、その親族が被相続人と日常生活の資を共通にしていたことを要し、その判断は社会通念に照らして個々になされるところ、少なくとも居住費、食費、光熱費その他日常生活に係る費用の全部又は主要な部分を共通にしていた関係にあったことを要すると解される」とあるように、お互いに日常生活の費用、つまり生活の糧を共通にしているかどうかを慎重に確認していく必要があります。

「生計を一にする」が関係する規定

相続税法上の「生計を一にする」は、小規模宅地の特例の適用要件として使用されています。一方、所得税法上の「生計を一にする」は、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、寡婦控除、雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、地震保険料控除、親族が事業から受ける対価等の規定等、多くの規定で使用されています。

 

イナリ税理士事務所では、西東京市のみならず、近隣地域からのご相談を積極的にお受けしておりますので、相続・不動産税務、中小企業の税務会計に関するご相談がありましたら是非、初回無料相談をご活用頂ければと思います。

執筆日:平成28年12月19日
※上記コラムの内容は執筆日現在の法令に基づいて記載されたものですので、その後の改正等により法律が変更されることがありますので、ご注意下さい

 

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