令和8年度税制改正の主要な変更点

 

令和8年度税制改正では、家計や企業に影響する重要な変更が行われています。

主な改正ポイント

 

  • 「年収の壁」と所得控除の見直し: 所得税の基礎控除が引き上げられ、給与所得控除の最低保障額も拡充されたことで、課税最低限が178万円に引き上げられました。
  • NISA口座開設年齢の下限撤廃: 未成年者(0〜17歳)でも「つみたて投資枠」の利用が可能になりました。
  • 住宅ローン控除の延長: 適用期限が5年間延長され、令和12年(2030年)12月31日までの入居者が対象となりました。
  • 暗号資産の申告分離課税: 一定の暗号資産の譲渡益に対して、一律20%の申告分離課税が導入される方針となりました。
  • 法人・設備投資関連: 大規模な設備投資に対する即時償却・税額控除の選択適用や、賃上げ促進税制の中小企業向けへの再編などが盛り込まれています。

令和8年度(2026年度)税制改正における、主要な変更点

令和8年度(2026年度)税制改正における、法人税・所得税・消費税(インボイス制度など)の主要な変更点を解説します。

  1. 法人税:設備投資と賃上げの強化、新たな課税

企業向けの減税・優遇措置の再編と、財源確保のための新たな課税が並行して動いています。

  • 特定生産性向上設備等投資促進税制の創設: 大規模な設備投資を行った企業に対し、即時償却または税額控除を選択して適用できる強力な優優遇措置が設けられました。
  • 賃上げ促進税制の見直し: 中小企業向けの要件が再編・拡充され、積極的な賃上げを行う企業への税制優遇がさらに強化されています。
  • 防衛特別法人税の施行: 財源確保を目的とした防衛特別法人税が導入され、一定以上の利益を上げる企業に対して実質的な増税要素となっています。
  1. 所得税:「年収の壁」緩和と投資・資産課税の変更

働き方の柔軟性を高めるための控除見直しや、個人資産の運用に関するルールが変更されました。

  • 「年収の壁」の引き上げ: 基礎控除の引き上げや給与所得控除の最低保障額の拡充により、課税最低限(いわゆる年収の壁)が178万円に引き上げられ、手取りが増える仕組みになりました。
  • NISA(少額投資非課税制度)の拡充: これまで対象外だった0〜17歳の未成年者でも「つみたて投資枠」を利用した口座開設が可能になりました。
  • 暗号資産の申告分離課税化: 雑所得として最大55%の総合課税対象だった暗号資産の譲渡益が、一律20%の申告分離課税へと移行する方針となりました。
  • 住宅ローン控除の延長: 適用期限が5年間延長され、令和12年(2030年)12月31日までの入居者が控除を受けられるようになっています。
  1. 消費税(インボイス制度など):経過措置の劇的な見直し
    2026年10月からのインボイス経過措置の見直し内容は以下の通りです。

 制度変更の主なポイント

  • 控除割合の引き下げ
  • 免税事業者からの仕入れに係る税額控除が80%から70%に縮小されます。
  • 適用上限額の厳格化
  • 1者あたりの年間仕入額の上限が10億円から1億円に引き下げられ、超えた部分は控除対象外になります。
  • 2割特例の終了と3割特例
  • 売上1,000万円以下の事業者向けの「2割特例」が2026年9月末で終了します。
  • 個人事業主に限り、納付税額を売上税額の3割に抑える「3割特例」が新設されます。

  今後の実務上の対応ステップ

  • 取引先の再確認:免税事業者のままの取引先を改めてリストアップし、今後の取引条件を検討します。
  • システム設定の変更:会計ソフトや経費精算システムが「70%控除」の計算に対応しているか確認します。
  • 課税方式の再検討:仕入税額控除が減るため、簡易課税制度への変更が有利にならないか試算します。

 

令和8年(2026年)10月1日以降、これまでの負担軽減措置(2割特例・8割控除)が大きく形を変えます。

  • 「2割特例」の終了と個人向け「3割特例」の新設:
  • 売上税額の2割を納税すればよかった「2割特例」は令和8年9月30日で終了します。代わりに、基準期間の課税売上高1,000万円以下の個人事業者限定で、納税額を売上税額の3割とする「3割特例」が2年間に限り新設されました(令和9年分・10年分の申告が対象。法人は対象外)。
  • 仕入税額控除の経過措置(免税事業者からの仕入れ)の期間延長と段階縮小:
    当初予定されていた「80%から50%への引き下げ」が緩和され、より細かく段階的に縮小しつつ、終了時期が2年延長されました。 
    2026年10月1日〜:70%控除
    2028年10月1日〜:50%控除
    2030年10月1日〜2031年9月30日:30%控除(2031年10月以降は控除不可)
  • 【厳格化】 免税事業者からの仕入れに対する経過措置の適用上限が、1事業者あたり年間1億円まで(旧:10億円)に引き下げられました。
  • デジタル・プラットフォーム課税の導入: 海外からの少額輸入貨物(1万円以下)について、仲介するプラットフォーム事業者に消費税の納税義務を転換する制度が導入されました。
  •  今回の改正は個人事業主か法人(会社経営)かによって対応が大きく異なります。

       

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