遺産分割の方法

こんにちは。西東京市で相続・不動産税務専門の税理士事務所を開業しております税理士の清水です。今回のコラムでは、「遺産分割の方法」についてご説明致します。

被相続人に相続が発生した場合で遺言がないときは、相続人全員の合意により、被相続人の財産について、誰が何を相続するかを決めることとなります。これを「遺産分割協議」といい、遺産分割の方法としては、①現物分割、②代償分割、③換価分割、④共有分割があります。
本コラムでは、これらの分割方法についてご説明させて頂きます。

現物分割

現物分割は、原則的な分割方法とされております。分割方法の具体的内容としては、「自宅は配偶者が相続し、アパートは長男が相続し、駐車場は長女が相続する」といったように、各資産を各相続人が単独で取得する分割方法です。

代償分割

代償分割は、現物分割と併用して使用されることが多く、実務的には、「現物分割+代償分割」の組み合わせで、遺産分割協議を行うことが多いように思われます。それでは、どのようなケースでこの分割方法が採用されるのか設例を用いてご説明致します。

EX:相続財産が自宅と少しの預金の場合

相続人:長男と長女の二人
同居状況:長男が被相続人と同居、長女は結婚に伴い実家を出ている

上記のような場合、一般的に被相続人と同居している長男が自宅を相続することになると思います。ただし、自宅以外の財産が少しの預金のみで、その少しの預金のみを長女が相続することになると、長女の相続分が長男の相続分と比較して著しく低くなります。
この相続分の不均衡を解消する手段として、代償分割という方法があり、具体的には、長男固有の財産(一般的には現金)を長女に渡し(代償分割を行い)、相続人間の相続分の均衡を保つこととなります。

代償財産が不動産の場合

代償財産として渡す財産は、一般的には現金が圧倒的に多いのですが、財産内容に制約があるわけではありません。代償財産を受ける相続人が合意すれば、不動産を代償財産として渡すことも可能です。
しかし、代償財産が不動産である場合、代償財産を渡す側に譲渡所得税が発生する可能性があります。
所得税法59条では、代償財産として不動産を渡した場合、「時価で譲渡したものとみなす」と規定されておりますので、その不動産に含み益がある場合、譲渡所得税の申告・納税をする必要が生じますので、代償財産を不動産とする場合には、注意が必要となります。

換価分割

換価分割は、財産を売却して、その売却代金を分割する方法です。なお、不動産の売却であれば、相続人名義での相続登記を経ないと第三者に売却することが出来ません。よって、売却時までに相続登記をする必要があります。
仮に売却時までに売却不動産について分割割合が決まっていない場合で、相続人のうち代表者一人が単独で相続登記をして売却したとしても、譲渡所得税の申告時までに相続人間でその不動産についての分割割合が決定し、その割合に応じて譲渡所得税の申告を行えば、登記名義人や売買契約書の名義人にかかわらず、各相続人がその分割割合で取得し、売却したものとして取り扱うことが出来ます。ただし、申告期限後に当初申告と異なる分割方法に変更することは出来ませんので、注意が必要となります。

共有分割

共有分割は、読んで字のごとく、財産を共有で取得する分割方法です。しかし、共有分割は、「問題の先送り」、「将来に禍根を残す」と言われることが多く、出来る限り共有分割は避ける方が良いと思われます。
なお、共有状態の不動産などは、代が変わったタイミング(共有者のどちらかに相続が発生したタイミング)で、共有状態を解消しようとする動きが見られ、民法256条においても共有状態の解消を請求する権利が認められています。

共有物の分割請求

民法256条には、「共有物の分割請求」について記載されており、「各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することが出来る。ただし、五年を超えない期間内は分割をしない旨の契約をする事を妨げない」と規定されております。具体的な内容として、共有者の一方が他方の共有者に対して、その持分の買取りを請求し、その他方の共有者に買取する資力がなければ、その共有不動産を第三者に一括して売却し、強制的に共有状態の解消をする権利が認められているということになります。

 

イナリ税理士事務所では、西東京市のみならず、近隣地域からのご相談を積極的にお受けしておりますので、相続・不動産税務、中小企業の税務会計に関するご相談がありましたら是非、初回無料相談をご活用頂ければと思います。

執筆日:平成29年1月16日
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